英語の勉強法

「英単語が覚えられない」なら「覚え方」を変えてみよう【暗記のコツ6選】

  • 英単語を覚えるのが苦手
  • 覚えてもすぐに忘れてしまう
  • 効率的な暗記法を知りたい

こんな方を対象にした記事です。

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「英単語が覚えられない」なら「覚え方」を変えてみよう【暗記のコツ6選】

誰もが一度は苦戦したことがある英単語の暗記。どうしても覚えられないとイライラもして嫌になっちゃいますが、ちょっとしたコツとテクニックで英単語はぐんと覚えやすくなります。

一般的な大学受験に必要と言われている単語数は、センターレベルで約3000語。多いように感じるかもしれませんが、受験でいやいや英語を勉強している学生も、 趣味で好きに英語を勉強している社会人も、この程度であれば案外さくっと終わるはずです。

この記事では、効率的な英単語の勉強法を紹介します。人間の脳の仕組みを理解し、記憶力チャンピオンの暗記術も取り入れ、感覚と理屈を駆使しましょう。

雑な復習を繰り返す

「repetition」のイメージ

物事を記憶しようとしたとき、人は集中力を働かせます。時間がなかったり、一日だけ覚えておけばいい場合は、とりあえず頭に叩き込んでおくしかないので、いかに集中出来るかがカギになりますよね。

が、そのように一瞬で覚えたものは一瞬で頭から消えてしまうのが現実。この人間の記憶と忘却を表した「ヘルマン・エビングハウスの忘却曲線」というものがあります。グラフを見てみましょう。

ヘルマン・エビングハウスの忘却曲線

この一番上のグラフは経過時間ごとの節約率を表している。節約率とは一度記憶した内容を再び完全に記憶し直すまでに必要な時間(または回数)をどれくらい節約できたかを表す割合である。式で表すと

(節約率)=(節約された時間または回数)÷(最初に要した時間または回数)
(節約された時間または回数)=(最初に要した時間または回数)-(覚え直すのに要した時間または回数)

Wikipedia「忘却曲線」

……ややこしいな。まあつまり「時間経過と共にどのくらい記憶したものを忘れるか」という感じ。一度も復習しなかった場合、赤い線のように記憶は失われていきます。

では復習した場合はどうでしょう。1日後に復習すると左から2本目の緑線、2日後に復習すれば2本目の緑線……といったように、繰り返すことで記憶が定着していくのがわかります。

つまり、ものすごく集中して「よし! 覚えた!」と思ったつもりの単語も、たった1回やっただけでは、あっという間に記憶から抜け落ちてしまうということ。

逆にそれほど集中せずとも、何度も繰り返し見聞きしたものは忘れにくくなっていきます。

30日で英単語3000語を暗記

1日に100語ずつ覚える×30日
1日に3000語を見聞きする×30日

常人ではまず「1日に100語ずつ覚える」ことは困難です。仮に初日に100語覚えたとしても、数日後にはほとんど忘れているかと思います。

さらに「覚えなきゃいけない」というプレッシャーもあるので、続けるのにはかなりの根気がいりますね。

一方の「1日に3000語を見聞きする」のは簡単です。私は市販の英単語教材を使って実施しましたが、3000語であれば時間も2時間かからないくらいかと。通勤・通学時間を利用することも出来ますね。

もちろん、このやり方では数日間ほとんどなにも覚えられません。いくつか印象に残るくらい。

それでも毎日、1か月間で30回も同じ単語に触れれば、いやでもかなりの数を記憶します。その中で覚えにくい単語に集中するのがいいと思います。

おすすめの教材

『1分間英単語』シリーズ

この記事で紹介した「ヘルマン・エビングハウスの忘却曲線」 を踏まえ、丁寧な復習一回よりも雑な復習を繰り返し行うことが大事、ということに気づかせてくれた教材です。

これでもかと無駄をはぶいた超シンプルな構成で使いやすかったですが、TOEICの方はもう古本しかないみたいですね。一般英単語の方は既存です。

『金のフレーズ』シリーズ

そのほかTOEIC関連、こちらはいわゆる「金フレ」と言われている評判の高い超有名なフレーズ(センテンス)本。TOEICを受験する人の多くが使用しているかと。

短いフレーズで単語を覚えるもので、効率もコスパも素晴らしい教材です。

『キクタン』シリーズ

このシリーズはとにかく種類が豊富なので、自分に合ったものを選びやすいです。単語をリズミカルに読み上げる音声が特徴。


想像力を働かせる

「imagination」のイメージ

英単語を覚えるときは、文字を見たり、音を聞いたりしていると思いますが、大事なのは想像すること。例えば「hedgehog(ハリネズミ)」という単語見たら……

ガラスの王冠を背に乗せたハリネズミ

自然とこれが頭に浮かぶと思います。 それと同じで、動詞、形容詞、副詞、そのほかフレーズにもこの方法は有効です。

メモリースポーツ(記憶力競技)界のレジェンド、4度も全米記憶力チャンピオンに輝いたネルソン・デリスも、記憶のコツに「想像力」を挙げています。どうやら「数字や概念などの覚えにくい抽象的なものは、ちょっとした想像力をつかって光景や方向に置き換えて」覚えているようです。

Their premise was fairly simple: our brains are better equipped to remember certain types of information than others — anything that involves senses, especially sight and sense of direction, is stickier than abstract stuff like numbers and concepts — so to remember those harder things we simply have to use a little imagination to “translate” them into easier things.

WIRED「How to hack your memory and remember almost anything」

彼が参加するような選手権の場合、記憶の対象にはそれこそ意味がないのでめちゃくちゃ難しいですが、私たちが覚えたい英単語にはありがたいことにちゃんと意味があります。それをそのまま絵に置き換えるだけなので、思い浮かべるのも楽ですね。

この方法は単語に複数意味がある場合にも便利。例として、名詞・動詞「bear」が持ついくつかの意味を絵に置き換えてみましょう。

単語 「bear」の意味を表したイラスト
単語 「bear」の意味を表したイラスト

名詞・動詞「bear」の意味

  1. 産む
  2. 花や実を結ぶ
  3. 愛情などの感情を抱く
  4. 武器などを身につける
  5. 名声などを持つ
  6. ものを支える
  7. 耐える

このように想像力を働かせる以外にも、Google画像検索で写真を見るのも手っ取り早くていいですね。

おすすめの教材

イラスト記憶法で脳に刷り込む英単語1880

絶対に覚えておきたい基礎単語がイラストとともに掲載されています。英語に苦手意識のある方や初心者の方にはぴったり。

『English for everyone』シリーズ

カラフルなイラストが見やすい図鑑のような教材で、イディオムや文法なども学べます。すべて英語ですが、とてもシンプルな文章なので読みやすい。小さな子どもにもおすすめです。

Remember It!

前述したネルソン・デリスによる書籍。カラーなのでとても見やすいです。日常や仕事でも使える記憶術が紹介されているのですが、洋書なので読むだけで英語の勉強になります。


単語の基本イメージを探る

「commonality」のイメージ

一般的に、日本語の語彙数の方が英語よりも多いと言われています。数だけで考えると英語の方が楽ですが、つまり英単語には複数の意味が存在しがちということです。

前項「想像力を働かせる」では「絵をイメージする」ことに触れ、単語「bear」を例に出しましたが、もう一度意味を確認してみましょう。

名詞・動詞「bear」の意味

  1. 産む
  2. 花や実を結ぶ
  3. 愛情などの感情を抱く
  4. 武器などを身につける
  5. 名声などを持つ
  6. ものを支える
  7. 耐える

名詞「熊」以外、動詞の意味に注目します。ここでは6つ紹介しましたが、実際にはもっとたくさんの意味があるんです。

これを一つひとつ日本語に当てはめて覚えるのはむちゃくちゃ大変。そこで感覚として持っておきたいのが「英単語には軸となる基本のイメージがある」ということ。

動詞「bear」の基本イメージ

  • 新しいなにかが誕生する
  • 苦難と共になにかを手にする

このような共通点を見つけられると、仮に知らない意味で使われていたとしても、前後の文脈から予想することが出来るようになります。

また、自分が話すときにも「これ使えるんじゃね?」と、なんとなくわかってくるんですよね。不思議。

おすすめの教材

英単語イメージハンドブック

英語界隈では有名な大西泰斗先生の本。品詞ごとに各単語の基本イメージ、より詳しい意味合い、使い方を学ぶことが出来ます。

シルエットのイラストも添えられていて頭に残りやすい。しっかりした参考書なのにすらすら読めるんですよね。

英語表現WORD SENSE

上記『英単語イメージハンドブック』と同じ著者。こちらの方が新しく、イラストの多さやカラーページのおかげもあって、文字を読むのが苦手な方にも最適です。とにかくわかりやすい。

図解 英語基本語義辞典

分厚いので全部読むのは大変ですが、ゆえに読みごたえがすごい。初心者向けというよりは、中級者のブラシュアップに効果的ですね。とっつきやすくはないですが、勉強好きなら超面白いと思います。


語呂合わせをする

「rhyming」のイメージ

覚えられそうにない長くてややこしい英単語には語呂合わせを使いましょう。個人的によく語呂合わせをするのは医療系ですかね。ややこしいのが多いので。

医療系の語呂合わせ例

  • tuberculosis(結核)
    =「つば九郎、死す」
  • osteoporosis(骨粗しょう症)
    =「押すってよ、ポロ、死す」
  • obstetrician(産科医)
    =「おんぶして取るじゃん」

もちろん語呂合わせは本来の発音とは違います。なので日本語だけで覚えるのではなく、あくまで「英単語を思い出すきっかけ」として使うのがおすすめ。忘れたときに「つば九郎、死す……tube……tuberculosis!」てな感じ。

完全に記憶に定着したら語呂合わせはもう忘れましょう。

おすすめの教材

ゴロで一気に覚える 超高速英単語センター1800

語源を調べる

「roots」のイメージ

英単語は、接頭辞、語根、接尾辞と、それぞれに意味を持つパーツで組み合わさっているものが多くあります。

例えば、副詞「inadvertently(うっかり、不注意で)」。これ、特に長くも短くもないし、変わった発音でもないため逆に覚えにくく、私はとっても苦手でした。そこで語源を調べてみることに。

「inadvertently」の語源

  • in = 否定、逆
  • ad = その方向へ
  • vert = 向きを変える
  • ent = 名詞・形容詞をつくる語
  • ly = 副詞をつくる語

上記を踏まえると「advert」で「その方向へ向きを変える=注意を向ける」ということになり、動詞「advertise(広告する)」や名詞「advertisement(広告)」の語源でもあります。

そこに否定の「in」がつくと「注意を向けない」、さらに接尾語がつくことにより、最終的には副詞「うっかり、不注意で」になることがわかりました。既に知っている単語と結びついたこともあって、ずっと記憶が定着しやすくなりましたね。

このほかにも同じ語源の単語を芋づる式で覚えることも出来ますし、今後「ad」や「vert」などが含まれている知らない単語に出会ったとき、パーツから意味を推測することも可能です。

おすすめの教材

英単語の語源図鑑

本屋さんでもよく見る大ヒット作。語源がイラストと共に紹介されており、記憶に効果的なイメージを駆使してそれぞれの意味を覚えることが出来ます。非常にシンプルでわかりやすいため、初心者の方にも最適です。

語源で英単語

上記『英単語の語源図鑑』と同じ著者の本。こちらの方が少し古く、キャッチーさにも欠けますが、より詳しい説明で知識を深めることが出来ます。

英単語語源マップ

イラスト的ではありませんが、語源マップでは同じ語源から派生した語の繋がりがわかりやすく視覚化されています。個人的にはこのくらい参考書感のあった方が好き。


スペルや発音の法則を知る

「rule」のイメージ

英単語のスペルや発音を覚えるのに役立つのが法則。例えばカタカナ英語で書くと「ン」になる「m」と「n」。私はこれをよく間違えていたのですが、ここに規則性があることを知ってから間違えなくなりました。

「m」と「n」スペルの法則

  • m = 「b」「p」「m」の前
  • n = それ以外

なぜスペルが違うのかと言うと、そもそも発音が違うから。実は日本語でも「ン(m)」と「ン(n)」は違う音です。なにも気にせずしゃべっていますが、私たちもちゃんと使い分けているんですね。

「m」と「n」の発音の違い

  • 「しぱい(shimpai)」
    =唇を合わせて発声
  • 「しどい(shindoi)」
    = 唇を離したたまま発声

スペリングと発音の法則に関するほかの例を挙げると、接尾辞「age」があります。こちらも規則によって3通りの読み方が。知っておくと、発音から単語のスペルを、あるいはスペルから発音を推測することが出来ますね。

接尾辞「age」の発音

  1. エイジ /eɪdʒ/:アクセントが最後のシラブル(音節)にある場合
  2. イッジ /ɪdʒ/:アクセントが最後のシラブルにない場合
  3. アージュ /ɑːʒ/:フランス語が語源の単語

おすすめの教材

書いて覚えるフォニックス英語発音マスター

抑えておきたい小中学生レベルの基礎を学べます。単語自体は簡単ですが、発音については知らないことが多いですね。可愛らしいイラストもありシンプルで見やすいので、小さな子どもでも楽しめます。

英語の発音・アクセント プラチナルール

アクセントや綴りから発音を導くルールが紹介されている本。大学入試に特化した内容になっていますが、つまり基礎的な知識が詰め込まれているということなので、社会人にもぴったり。法則に加えて例外が載っているのもいいですね。

英語の文字・綴り・発音のしくみ

こちらはかなり専門的。英語と活字、両方好きな人は楽しめます。すべてを理解して覚えるのは難しいですが、普通に読みものとして面白いです。


いかがでしたでしょうか。それぞれの方法を駆使して、効率的に、そして長期的に、なにより楽しく、英単語を覚えていきましょう。

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